
ボストンの貧困地区。 路上で遊んでいたジミー(ショーン・ペン)、デイブ(ティム・ロビンス)、ショーン(ケビン・ベーコン) のうち、 デイブだけが警官を名乗る二人連れに連れ去られ 暴行を受ける。 それから25年、同地区で ジミーの娘が殺害される。 事件当日 血まみれで家に帰ったデイブが疑われるが・・・。
重いストーリーでしたが、主演3人の演技の上手なこと、その気迫に圧倒されました。
デイブは 自分が被害に遭ったこの街を 成人してからも 離れられなかったのでしょうか。 誰もが自分の過去を知っていて、妻も 友人も 昔からの顔なじみで、狭い社会での 鬱屈した人間関係が 日本の最近の地方で頻発している殺人事件をも思わせ 息が詰まるほどの切迫感でした。
性犯罪がもたらした一つの悲劇を 三人の心の傷や葛藤を通して 描いた秀作。 無駄なシーンが一切ない イーストウッド監督の手腕に 心底 感心いたしました。 主役の二人のアカデミー賞受賞は納得です。
●ミスティック・リバー● 監督: クリント・イーストウッド 出演: ショーン・ペン ティム・ロビンス ケビン・ベーコン ローレンス・フィッシュバーン 2003年アメリカ 138分