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ときどき 映画日記。

新旧映画を とりまぜて綴っています・・・ 

カサブランカ

casablanca


第二次大戦下のモロッコ。 ナチに追われて自由を求める人たちでごった返すカサブランカを舞台に 繰り広げられる メロドラマ。 
リック (ハンフリー・ボガード) と イルザ(イングリッド・バーグマン) は 愛し合っているが、彼女には 夫がいる。 その夫ラズロ (ポール・ヘンリード)は 当時の連合軍の人々にとっては 大義と理想を象徴するような人物。 イルザを愛していながらも 二人に道を譲って協力する ボギーの男らしさ とロマンチシズム。 1942年度のアカデミー作品賞、監督賞、脚本賞 を受賞した。

初めて 見たときは 「良い映画だけど、それほどでもないかな?」 と思ったような。。  その頃は ゲーリー・クーパーや ジェームス・スチュアートや グレゴリー・ペック のような 正統派二枚目が好きだったので ボギーの魅力に あまり気づかなかったのが残念です。
後年、ウッデイ・アレンの 「ボギー!俺も男だ(1972)」 (原題: Play it again, Sam) を見て ボギーに憧れる冴えない男 アラン(ウッディ・アレン) の妄想と カサブランカへのオマージュがおかしく、こんなにもボギーは男性にとっても 愛される存在なのか、と 再注目!(笑)  ニヒルでキザなセリフの数々は なるほど、ちょっと パロディ化したくなりますね♪  音楽と 数々の名セリフが素敵でした~。

我が家のお宝シリーズ
会社勤めをしていた 1994年に 社販で買った 「カサブランカ 50周年記念プレミアムボックス」。
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オリジナルの白黒ビデオと CGで着色したカラー版(!)のビデオ、英語の解説本、白黒スチール などが入ってます。 カサブランカ50周年を記念して アメリカでは いろいろな特集本が出されたようです。 American Film Institute が選ぶ アメリカ映画ベスト100では 1位 市民ケーンに次ぐ 第2位に選ばれています(3位 ゴッドファーザー) 
これほど 長く広く愛される映画も珍しいのでしょうね。As time goes by・・・  
toranpu
  
最近買った ハリウッドトランプの背表紙も カサブランカ でした。 
ボギーは スペードの9 で、 バーグマンはハートの10です。  
ボギーに書かれている 一言名セリフは もちろん " Here's looking at you,kid "(君の瞳に乾杯)
若いときに言われてみたかった~

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michi


今日はNHK衛星で 「道」 と 「カサブランカ」 が放映していました。 名画ファンにとっては 宝物のような作品を1日で 2つも見てしまい、名作を前に いきなり大きな宿題を抱えたような気持ちです。 明日は 「アラバマ物語」 がありますし、しばらく 更新の話題には困らなそうです。
冒頭、ニーノ・ロータの名曲を耳にした瞬間に 初めてこの映画をみたときの感動とやるせなさが 胸にこみあげてきました。 フェデリコ・フェリーニの名作は数あれど 私にとっては 「道」がベストです。 ストーリーは 省略させていただいて・・・
 
大道芸人のザンパノが 人間の獣性だとしたら、汚れをしらない天使のようなジェルソミーナ。 道化師のメイクの下に いつも泣き顔を隠しているような ジュリエッタ・マシーナの ペーソスに酔わされます。 チャップリンをも思わせるマシーナの演技力あっての 「道」。

「私なんてなんの役にもたたない」 と涙くむジェルソミーナに 綱渡りの男がかける言葉。
「不要なものなんて この世にひとつもない」 「だれでも 何かの役にたっている」・・

青春時代に特有の 劣等感や無力感を感じた学生時代に、この映画に出会い励まされた場面。。 いまでも 道端の石ころを見ると ふっと心に浮かんでくる 忘れ得ない台詞です。 役に立たないと泣いたジェルソミーナの姿が 遠く東洋の一少女を勇気づけました。

精神をわずらい死んでいったジェルソミーナが哀れですが、心をかけている相手に優しい言葉一つかけられず 暴力をふるうことしかできなかったザンパノも また哀れ。 ジェルソミーナが死んだときいて 「おれはもうひとりぼっちだ」 と 号泣する彼の孤独に涙しました。 
  
● 道 ●  La Strada イタリア 1954 監督: フェデリコ・フェリーニ 音楽: ニーノ・ロータ 出演; ジュリエッタ・マシーナ  アンソニー・クイン  リチャード・ベースハート

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アヒルと鴨のコインロッカー

アヒル

昨年 好評だったのに 見そびれていた映画です。 
大学入学で 仙台で 一人暮らしすることになった椎名(濱田岳)くん。  彼の のんびりした顔にすっかり こちらも ゆるいペースで ほろ酔い気分でDVDを見ていたら・・・ まったく想像もしないようなストーリー展開に 途中から すっかり本腰を入れて見ることに。 
「切ない」 という一言が ぴったりする映画。 俳優陣も 決して 巧い、というわけではないのに、かえって学生らしさや 外国人の拙い感じも出ていて とても良かった。。
全編を通じて流れる ボブ・ディラン の 「風に吹かれて」 。
いつのまにか 切なくて 涙が出ていました。 奇妙なタイトルの由来は 映画を最後まで見るとわかります。  
なんだか・・・ 最近、邦画は 本当にいいなぁ、と 感激しましたよ。 
コピーは 「神様、この映画だけは見ないでください」・・・ 人間でよかった♪

●アヒルと鴨のコインロッカー● 原作: 伊坂幸太郎  出演: 濱田岳、瑛太、関めぐみ、松田龍平
 日本(2007) 110分

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ライラの冒険 黄金の羅針盤

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イギリス・オックスフォード。 見慣れた風景のはずが そこは 私たちの世界とは似ているようで違う平行世界(パラレルワールド)。 人々がそれぞれの ダイモン(守護精霊)を連れている。 或る日 子供たちが次々に行方不明になるという事件がおき、 12歳のおてんばなライラは 捜索に乗り出していく・・・。

「ロード・オブ・ザ・リング」 の ニューライン・シネマが ファンタジー映画史上最大の総制作費250億円を投じて生み出したという 超大作。 
「キサラギ」のような密室での人間劇も大好きですが、制作費をつぎ込んだ 豪華なファンタジーを大スクリーンで楽しめるのも まさに映画の醍醐味。  
今までのファンタジーでは ちょっと予想がつかない展開に興味がそそられる。 ライラが背に乗るのは ユニコーンでもドラゴンでもなく 鎧をきた白熊(!)だし、 人間がひとりひとり ダイモンを連れている、という設定も新鮮。 私も欲しいなぁ~、ダイモン!
ただ 三部作というのを劇場で初めて知りました・・・ 今回は序章、というところで 感動まではいかなかったのが残念。 正直な うちの娘ちゃんは ちょっと途中で退屈していたかな。 「終末論」「原罪」など、キリスト教をモデルにしているようで 原作を読んでからの方が楽しめそう。 コールター夫人役の ニコール・キッドマンの圧倒的な美貌こそ 大人のファンタジーです!

 「絵日記」 でもアップしています (漫画です)
●ライラの冒険 黄金の羅針盤●  監督:クリス・ワイツ 出演: ニコール・キッドマン サム・エリオット、エヴァ・グリーン、ダコタ・ブルー・リチャーズ、ダニエル・グレイグ  117分 原作: フィリップ・ブルマン 「黄金の羅針盤」

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ミスティック・リバー

ミスティック

ボストンの貧困地区。 路上で遊んでいたジミー(ショーン・ペン)、デイブ(ティム・ロビンス)、ショーン(ケビン・ベーコン) のうち、 デイブだけが警官を名乗る二人連れに連れ去られ 暴行を受ける。 それから25年、同地区で ジミーの娘が殺害される。 事件当日 血まみれで家に帰ったデイブが疑われるが・・・。

重いストーリーでしたが、主演3人の演技の上手なこと、その気迫に圧倒されました。
デイブは 自分が被害に遭ったこの街を 成人してからも 離れられなかったのでしょうか。 誰もが自分の過去を知っていて、妻も 友人も 昔からの顔なじみで、狭い社会での 鬱屈した人間関係が 日本の最近の地方で頻発している殺人事件をも思わせ 息が詰まるほどの切迫感でした。 
性犯罪がもたらした一つの悲劇を 三人の心の傷や葛藤を通して 描いた秀作。 無駄なシーンが一切ない イーストウッド監督の手腕に 心底 感心いたしました。 主役の二人のアカデミー賞受賞は納得です。

●ミスティック・リバー● 監督: クリント・イーストウッド  出演: ショーン・ペン  ティム・ロビンス  ケビン・ベーコン  ローレンス・フィッシュバーン   2003年アメリカ 138分  

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母べえ

カアベエ

山田洋次監督。 昭和15年(1940)の東京。 戦争に反対を唱える父(坂東三津五郎) が囚われの身となり、残された母(吉永小百合) と幼い二人の娘が、周囲の優しさに支えられ、明るく懸命に生きる姿を描く。

直接的で 残酷な 戦争の描写はないのに 反戦への思いが静かに伝わってきます。
古い日本家屋と 音楽を聴いただけで 冒頭から すぅ~っと映画の世界に溶け込めたのは さすが山田監督の世界だなぁ、と思いました。
ただ 途中は なかば 冗長に思えたのは 私の世代による体験のなさから 致し方なかったのかもしれません。 父親が囚われてから、家賃3ヶ月分貯めていたのはどうなったのだろう、とか、母べえ が病気になった後 しばらくはどうやりくりしたのだろうか 等、 女三人で苦労している生活のリアリティに欠けるような気がしました。 
とはいうものの 最後の20分くらいはずっと 涙、涙・・・で 映画館で むせび泣きそうになって困りました。 静かな反戦映画は 原爆詩の朗読活動を通じて平和の尊さを訴えてきた 吉永小百合さんの思いと通じるところがある気がします。 

●母べえ● 監督: 山田洋次  主演: 吉永小百合  浅野忠信  檀れい 志田未来 佐藤未来 笑福亭鶴瓶

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この世界の片隅に 上巻

この世界


「夕凪の街 桜の国」 の作者、こうの史代さんの最新巻です。
広島の原爆被害者を描いた 「夕凪の街 桜の国」 は読んで しばらく涙が止まらなくて…
漫画というより ほとんど小説、といえるかも。。  昨年 一番 感動した本でした。
映画も 見ましたが 原作の淡い 柔らかな絵が ずっと好きでした。。
その こうの史代さんが 再び 戦争時の広島を描く、ということで 珍しく購入してみました。

昭和18年。
絵を描くのが大好きで、ちょっと おっちょこちょいのすずは 広島から 軍港の呉市に嫁ぎます。
家族と離れての生活に 涙することもありますが 優しい旦那様と 静かに生活が流れていきます。。
上巻を読み終えて、 今のところ 物語は まだ、序章といったところ・・・
昭和のスケッチを 見るような ちょっと不思議な雰囲気の本です。

◆ こうの史代  1968年9月 広島市生まれ ◆
  1995年 「街角花便り」 でデビュー。 
  主な著書は 「夕凪の街 桜の国」 「長い道」 「ぴっぴら帳」 「こっこさん」。

テーマ:マンガ - ジャンル:アニメ・コミック

アメリカン・ギャングスター

gangstar


1960年代から70年代に 実在したハーレム・ギャング、フランク・ルーカス(デンゼル・ワシントン)と それを追う警官リッチー(ラッセル・クロウ)。 リドリー・スコット監督最新作(2007)。

デンゼル・ワシントン… 「遠い夜明け(87)」を見たときから 好きな俳優さんですが、正義派のイメージの強い彼を 麻薬密売の悪党に仕立て、一見 チンピラ風情のラッセル・クロウを 警官役においた キャスティングの妙。

殺人、ベトナム戦争中の麻薬密売、警察の汚職、麻薬中毒で犠牲になる若者たち。 R15指定とだけあって 途中までは なんとなく あぁ、また 暗いアメリカか、と もやもやした気分で見ていましたが、フランクがリッチーの捜査線上に上がってきてからは 俄然面白くなってきました。
後半までいっさい同じ画面に出てこなかった 二大スターの ラストの取り調べ室での対決シーンが ワクワクします。 できれば もっと二人のやりとりを見ていたかった。

実際のフランク・ルーカスは ベトナム戦争の混乱の最中に 麻薬を密輸して、黒人によって 黒人に売りさばき、黒人の麻薬ジャンキーを増やして利さやを得た… 
同じデンゼル・ワシントンが演じたマルコムX のような人物とはまったく相反する卑劣な人間に思えますが、 彼をなかば 企業家の紳士のように描いているのは もともとアメリカがギャングを英雄視する土壌があるからでしょうか。 。
デンゼル・ワシントンだから良かった、という思いと やっぱり 彼には悪党はやってほしくない、という思いが いまだ 交錯しております。(やっぱり 私はセンチメンタルすぎるかな。。)

テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

初めまして

初めまして。
goo で 絵日記ブログを描いています。 
二子玉川 de ぼちぼち絵日記 (http://blog.goo.ne.jp/nikotama-life)

映画や 本のことなどを 気楽に書いてみたくなりました。
よろしくおねがいします

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